Welcome To Wonderland/Sea Of Treachery

アメリカのメタルコア/デスコアバンドの2010年発売2ndフル。

1stはあのSumerian Recordsから。2010年の2ndはBlkHeart Groupとかいうレーベルへ移籍してのリリース。で、そのレーベルは廃業しちゃったみたいで、たぶん2012年現在は無契約状態。

すご~くいいバンドなので、このまま消滅なんてことにならないように祈ってます。

 

さて、1stフルである2008年発表の"At Daggers Drawn"は名盤中の名盤。元々はAt Daggers Drawnと名乗っていたバンドがSea Of Treacheryと改名。At Daggers Drawn名義でリリースしたアルバムからたぶん全曲がリレコーディングされて収録されていると思う。それと改名後のデモを含んで全12曲なので、厳密に言うと新曲は一切無し。当時のバンドの音楽性をそのまま反映していたのかどうかも不明だ。

ただ、重ねて言うが、あの1stは傑作だった。

ゴリゴリのデスコアっぽさとメロディアスなメタルコアっぽさが絶妙なバランスで配合されていて、一部の楽曲にノーマルvoが使われているものの基本はグロウル主体で、爆走したかと思うと強烈でブルータルなブレイクダウンで突き落とすという音楽性。スウェーデン系のメロデスの影響も多分に感じる。

メンバーチェンジの激しいバンドなので現在のラインナップでオリジナルなのはスクリーム担当ヴォーカルぐらい。その他は、現All Shall Perishのドラマーとか元As Blood Runs Blackのギタリストとか、ベース&クリーンvoに至ってはJamie's Elsewhereの初代ヴォーカリストという状態の混成バンド。

 

本作の音楽性は、1stで見せたデスコア&メタルコアのバランス路線とは違って、デスコアっぽさを減少させた上でそこにプログレッシブ&テクニカルな要素を載せてきたのが特徴。なんか、同じバンドの作品とは思えないような状態になってますね。一部で1st時に見せたデスコアっぽさは残っているものの、プログレッシブメタル的な展開とかリフワークの印象が強くて、どちらかというとメロディの方に耳がいきがちな作風。

 

Up Next On The Violence Channel

1stで見せたデスコアっぽさはほぼ皆無。よりメタルコアらしくなって、変拍子を盛り込むなどプログレッシブな要素も。ノーマルvoを使ったブリッジ〜サビのメロディがクセになるほど好きです。

 

The Comedian is Dead

1stの路線に近いと思うんだが、プロダクションの違いなのかあまりブルータルに感じない。本楽曲のようにクリーンvoが頻繁に使われるのもこのアルバムの特徴。テクニカルなGメロがけっこう好きなポイント。

 

こういう音楽性の変化って、メンバーチェンジの影響なんですかね。あまりにも大きな変化すぎて1stの事は別バンドということで気持ちを納得させてます。でも、そう考えればこのアルバムもかなりの好盤。

1stを強く想起して購入するのはオススメできないが、At The Throne Of Judgementに若干のプログレ要素を加味した感じとか、This Or The Apocalypseのプログレっぽさを少し弱めてデスコアっぽくした感じとか、そんなのを想起できれば買いのアルバムだと思う。あまり需要があるようには思えないけれど(笑

 

Wonderland - Sea of Treachery

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