A Step To Depth/Lullabies To Die

イタリアのメタルコア/ハードコアバンドの2012年リリース1stフル。

未だインディーズながら、ポテンシャルは一級品と言っていい逸材。

欧州のメタルコア大国と言えばドイツが順当なわけだが、イタリアもかなりのメタルコア大国。

ドイツほど激烈なメタルコアをやるバンドは多くはないが、欧州の中でも硬質でメロディアスなバンドは実に多い。2011年個人的にイチオシだったTastersなんかは、そんなイタリアを代表するバンドだと思う。

そしてこのバンドは、ポストTastersとも言うべきイタリアの秘密兵器。

 

重さも激しさもメタルコアというかデスコアにも近いのですが、キッチリとメタリックでメロディアスに仕上げているのが何ともステキです。メタリックなリフをガツガツと刻んで突進したかと思えば、強靭なブレイクダウンで落とすところはしっかりと落とす。この落差が魅力ですね。基本はメロディアスな硬派メタルコア路線で、リードは魅惑のフレーズをバンバン弾きまくるし、かすかにシンセもアクセント的に華を添える。

いや、マジでこのバンドのぶちまけるギターメロディには久々に鳥肌が立ったよ。

で、強烈な勢いで叩き落とすブレイクダウンパートは、それまでのメロディアスさが幻であったかのようにブルータルに展開。あまりの落差の激しさに、脳天にハンマーを叩きつけられたかのような衝撃。「とりあえずブレイクダウンさせました」みたいなバンドが多い中、久々に聴き応えのあるブレイクダウンを聴いた。

voも男らしくスクリーム一本で、ノーマルvoは一切無し。潔いね。

 

9曲目の"Behind The Line"は傑作!

基本に忠実な、正にメロディック・ハードコアの良作!

メロディアスなイントロ、ヘヴィなブレイクダウン、疾走パートの突進力。実にいいです。

クリーンvo無しでありながらブルータル一辺倒では無く、しっかりとメロディアスに仕上げているのがポイント高いですね。特にイントロの殺傷力は激高。それと流麗なギターのメロディがヤバイです。

 

3曲目の"This Ship Is Sinking"

最初から疾走感抜群で、テンション上がりっぱなし!

ピロピロと弾きまくりのギターが絡むパートは、メロディアスでスピーディーに展開。だけど、そこからのブレイクダウンでの落としっぷりにクラクラしました。上がって落ちての繰り返しに目眩を起こしそう…

 

5曲目の"Pression"

あまりのハイテンション&アグレッシブぶりに、モダンメロデスかと思ったよ。

わずか3分ほどの楽曲なので、Lullabies To Die節を凝縮した感じになってますね。他の楽曲以上に目まぐるしくアップダウンが繰り返されます。シンセの導入もセンス良くまとまっていてカッコイイです。

 

同じくインディーズではオーストラリアのNever See Tomorrowと同等と思える逸材だし、音楽性も非常に似ているように感じる。voの声質も同様。NST好きなら激しくマストの超良バンド。今すぐ買え!

 

デスコアファンにもメタルコアファンにも同時にアピール出来る傑作ではないかと。

これでインディーズって、どんだけだよ!

今すぐRiseかSumerianは契約を交わすべき!(笑

これがインディーズだというのは世界のメタルコア界にとっての汚点だと本気で思う。

 

※上に設置したプレイヤーで"Buy"をクリックすると、5ユーロでアルバムがDL購入できます。

 

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