米オハイオ産メタルコア/スクリーモバンドの2012年発売デビュー・アルバム。
現在Rise Recordsが爆押しするニューカマーがコイツら。プロデューサーはAttack Attack!のvo。
メンバーは20歳そこそこという若さながら、アホみたいなクオリティが衝撃的。
たぶんね、ベースはメタルコアというよりスクリーモだと思うんだよ。最近のスクリーモバンドがサウンド的に重く・激しくなっているように、このバンドもそうした路線にガッチリとハマったがためにメタルコアのように聴こえるという感じなのかな。そもそも、曲の展開がメタルコア然としていないしね。
音楽性自体は楽曲によってガラリと印象が変わる。メタルコアっぽい曲もあればスクリーモな曲もあるし、中にはオールクリーンvoで歌われるポストハードコア路線の曲もあったりする。なので、きっと本人達もジャンルには全くこだわってないのだろう。「好きなように曲を書きました!」という感じがするよね。
シンセはかすかに使われてはいるが、この手のジャンルとしては珍しくシンセ(key)担当のメンバーは存在せず、かなりギターオリエンテッドな作風になっている。アメリカン・ロック系…というかオルタネイティヴ系の楽曲ではシッカリとエモーショナルなギターフレーズも聞かせたりするんだよね。お前ら、歳いくつだよ!とか叫ばずにはいられないジジくさいプレイ(キレイに言うと落ち着いたプレイ)は単なるスクリーモ/メタルコアバンドのギタリストで置いておくには惜しいかもしれない。それくらいギターが目立つアルバム。
voはスクリーム担当のメインvoとギタリストがクリーンvoを兼任しているという体制。このギター兼クリーンvoの人は、この若さでAttack Attack!のツアーサポートメンバーのようで。…というか、このギタリストはこのバンドを脱退、公式Facebookから名前が消えてますね。どうやら現在はAttack Attack!のサポートメンバーオンリーで活動してるみたい。Attack Attack!の正式メンバーには名を連ねていない。
"A New Breed"
ハイテンションで好きです! 若いってステキです!
若干のシンセを投入したメタルコア楽曲で、気持よく疾走したかと思えばクリーンvoのサビメロでしっかりと聴かせる。クリーンvoパートが後半で疾走する展開は萌えるね。こういう曲は大好物だよ。
"The Truth Changes If We Both Lie"
同じバンドの曲とは思えないポストハードコア…というよりオルタネイティヴ方面の楽曲。こういうジックリと聴かせる楽曲もこなせるのは凄いよね。ノーマルvoオンリーで、ギターソロも搭載している。
"Fear Complex"
最初のSEは無駄で興醒めだけど、その後の展開はツボですね。
重めなメタルコアのノリかと思えば激しく疾走させたり、クリーンvo登場で場を落ち着かせたり、テクノコアを思わせるシンセが乱入したりと忙しい。voが常にブチ切れてるのが笑える要素でもあるかな。
重めスクリーモ好きや軽めメタルコア好きにはオススメできる良作でしょう。
特にThe Color MoraleとかOf Mice&Menが好きな方や、シンセが少なめのCasino Madridがいたらいいなぁ…と思っている人はマスト。ただし、Attack Attack!を思い浮かべて聴くと裏切られます(笑。