This Machine Runs On Empty/Bloodjinn

アメリカ産メタルコア(？)バンドの2007年発売3rd。

先に"メタルコア"と言ったわけだが、一般的なメタルコア・バンドよりはるかに"メタル！"感を強調して、エモっぽい部分は排除。というか、メタルコアよりはスウェディッシュ・メロディック・デスメタルに限りなく近い。リズムパターンもそうだが、Gのフレーズなんかが特にそんな感じ。ただしクサいメロディってわけではなく、欧州的な流麗なメロディという意味。
まぁ、中にはハードコアっぽい曲もいくつかあるんだが、このバンドのキモはやはりメロデスっぽい方。ハードコアっぽい曲でもメロディは流麗な欧州タイプだったりするわけだが、やっぱりそれだとメロディが浮いちゃう。
こうして書くとHeaven Shall Burnを思い出す人もいるかもしれないが、それよりもずっとメロデス寄り。Maroonの方に近いんじゃないかな。

3曲目のMirrored Human
1曲目が力技の突進曲だったので肩すかしをくらったが、2曲目でいきなりメタルコアっぽくなって、この3曲目でメロデスっぽさが全開になる。
まずは何と言っても、イントロの攻撃的なフレーズが良い。
かすかに漂うアメリカン・メタルコアっぽさもいい感じだが、そこでエモっぽいクリーンvoを持ってこなかったのが特に男らしくていいね。
後半の展開が思いっきりメロデスらしくて好きだ。

8曲目のMaker
イントロからメタル魂全開ですっ飛ばしてます！
リフの方もいい仕事をしてるんですが、このリード・ギター、決してメロウにもスイートにもならずに、流麗でかなりいいフレーズを弾いてます。
曲としてはデスラッシュ的と言えるかもしれない。

何と言っても、このギターの人に尽きるね、このバンドは。決してクサくならずに欧州的なフレーズをサラリと弾いてます。全然わざとらしくない。
米産で言うとUnearth、欧州方面だとZonariaやMaroonなんかが近いかもしれない。そのあたりの、メロデス寄りハードコア好きな方にオススメ。