Reborn/This Romantic Tragedy

ラスベガス出身のメタルコア/スクリーモバンドの2011年リリース1stフルレンス。

2009年にEPをリリースしてからここまで長かったわけだが、待った甲斐のある強力作。

 

基本はシンセ多用型メタルコアだがトランスコアってわけではなく、エレクトロコア(なんじゃそりゃ?)というような音楽性。とにかくkey&シンセの音が主張しまくりで、その分ギターはツイン編成でありながらそれほど前面に出ていない。このあたりはプロデュースの具合によったスタイルなのだろうが、サウンド的には目立たないながらもリードに関してはそれなりに耳あたりの良いメロディを弾いてたりする。なので、ライブとかだと随分と印象の変わりそうな気がする。面白いのは、このフルアルバムを制作するにあたって正式なkey奏者はメンバーにおらず、おそらくゲストのメンバーとDrがサンプリングも兼ねているのでそうした状態で製作されたのであろうということ。ライブではサポート扱いでkey奏者が参加するのだろうか?

シンセの大々的な導入以外は奇の衒ったところは全くない代わりに、全体を破綻の無いように構成しメロディアスであることに最大の比重を置いて楽曲を練っているように感じる。メロディアス、メランコリー、ドラマチックな各要素が絶妙な具合でブレンドされて、それを比較的ノリの良い楽曲に押し込んだスタイル。

メンバーチェンジの激しいバンドでもあり、2012年現在ではギターとベースが早速チェンジ。そもそもEP発表時のvo二人(一人はkey奏者も兼ねていた)とギター&ベースがメンバーチェンジしているので、オリジナルのメンバーはDrとギターの二人のみ。現在もvoはクリーンとスクリームの専任二人体制。

 

2曲目の"You're Just A Trend"

ちょっとスリリングなイントロからスタートして、スクリームを伴ったスローの重めな展開へ。で、クリーンvoのサビは軽く疾走するパターン。keyの使い方といい楽曲の展開といい、ある意味We Came As Romansそのまんまだけど、クリーンvoパートとスクリームパートが上手く対比できていて良いね。

 

8曲目の"Red Rodl Rowwen"

こちらはAlesana的楽曲ですね。keyの使い方はWCARだけど。1曲目ほどドラマチックな展開は見られないけど、その分じっくりと聴かせる楽曲に仕上がってます。このバンドの場合、クリーンvoパートとスクリームパートの落差が激しくて気持ちいいね。中盤から後半の気怠さのある展開が好きだな。

 

11曲目"The Great Beast (The Beginning)"

本編ラストにとんでもない曲を仕込んでやがった!

メタルコアでは全然なくて、スクリーモあるいはポストハードコア的楽曲なんだけど、ノリが良くてポップでキャッチーながらアクセントのスクリームで締めるところはキッチリ締めてる。Alesanaだよね、これ?とか言われると元も子もないんだが、やっぱりイイ曲は似てるとか何とか関係なしに良いよ。

 

Alesanaをよりメタルコア的にした感じというかJamie's Elsewhereのエレクトロ要素増量系というか、We Came As RomansとかAsking Alexandriaあたりが好きならオススメ出来る好盤だと思われる。

日本盤も発売されており、そこには2009年リリースのEP全曲がボーナスで収録されているので、輸入盤よりは多少割高だけど"The Worst Part Is Waking Up"という良曲もあるので買うなら日本盤がベター。

 

Reborn - This Romantic Tragedy

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