Paint The Sun Black/The Mercury Arc

ドイツのメタルコアバンドが2009年にリリースした1stアルバム。
元々はButterfly Comaを名乗っていたが、1stリリース時に現バンド名へ改名した。

 

自称プログレッシブ・メタルコアで、まぁそれは確かに間違ってはいない。ただ、ガチなメタルコアでもないしプログレでもなく、スウェディッシュなメロデスのカラーも混じっているし、インダストリアルなカラーも混じっていたり、オーソドックスなメロディック・メタルと思えるような音楽性も持っている。
タテノリ系のメタルコアをベースに、変拍子を組み込んでみたり、ラップパートも入れてみたり、メロディック・メタルとしか思えないようなメロディへと転調させてみたりとやりたい放題。そこに、オーソドックスでメタリックなギターリフを載せて、更にインダストリアル系とかシンフォニックとかサイバーなシンセの音色でコーティングした、ある意味ミクスチャーで自称通りのプログレ・メタルコアを披露している。
メンバー的にはヴォーカル/ギター/ベース/ドラム/キーボード…までは普通だが、そこにターンテーブル&サンプリング担当のメンバーと意味が良く分からない"Tech"担当とかいうメンバーが混じった7人組。ターンテーブルは何となく分かるけど…どこで使われてるのか不明。Techに至っては何してるのかさえ不明。

 

Collision Course
シンフォニックな感じのシンセがいい味出してます。中盤あたりまで単調なインダストリアル系のノリで進んでいくのだが、曲も3分の2を過ぎたあたりでノーマルvoが登場して転調。後半が特にいいよね。

 

Kings Of Kingdom Gone
サイバーなシンセから変拍子リフへ。一筋縄ではいかない、こういう展開が大好きです。唐突にサビメロに入っちゃったり、いきなりシンセソロに突入したり、カオス感たっぷりで印象的な楽曲。

 

The Illusion Of Balance
最初はインダストリアルだけど、全編を通すとメロデスと言っていい楽曲。サビはクリーンvoだけど、他は全編で低音デス声の咆哮。中盤すぎたあたりでのしっそうと、エンディングの処理が好きなポイントかな。

メロディアスなメタルコア好きはもちろん、Scar SymmetryとかmyGRAINなどのモダン・メロデスが好きな人へも十分にアピールできるサウンドではないかと思う。プログレッシブとはいっても難解系ではないのでストレートに聴けるのも魅力。インダストリアル系が好きな人もぜひ聴いてほしいと思う快作。

 

Paint the Sun Black - The Mercury Arc

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