Into The Silence/Silent Circus

スイスのモダンメタルバンドの2012年リリース、デビューアルバム。
レーベル所属ではなく、自主制作盤としてMP3形式でAmazon&iTunesでリリース。

音楽性はヨーロピアン・メタルコアと言っていいのかな。
アメリカンなメタルコアやスクリーモとは少し違って、メタルコア的なグルーヴ感を減少させてよりメロディアスに変化させたサウンド。ポストハードコアにスクリームvoを載せたといった感じ(それってメタルコアじゃね?…というツッコミは無しでw)。ブレイクダウンなのかモッシュパートなのか、それらしき残骸は残っているけど、もはやハードコア的なそれではない。ただの、楽曲内での展開の起伏にすぎない要素。
リフワークとかはアメリカンな感じのするメタルコア由来のものだが、メロディがあからさまに叙情メタル的なヨーロピアン感覚。Ravenfaceに近いと思う。確かRavenfaceもモダンメタルを自称してたような…
Ravenfaceよりはクサさが少なくメタルコア要素が増量されているかと思うけど、メタルコアというジャンルからの脱皮を目指す方向性は同じだろう。それだけこのジャンルも飽和状態ということか。
メロディに関しては明らかにメタルコアではないので、メロディック・メタルにスクリームvoを載せたと考えて聴いても違和感は感じないと思う。それだけメロディアス。叙情性もモダンにアレンジされたもので、クサさは感じずに適度メランコリック。それを適度にアグレッシブな音楽性の中に封じ込めている。

 

The Passenger
モダンメロデスの一種かと勘違いしそうなほどメロディアスでアグレッシブな楽曲。ノーマルvoを使って落とす展開も今風でイイと思う。もっと落差が激しくメランコリックに振っても良かったかな。
後半にブレイクダウンとシンフォニックなパートを連続させるのは微妙と言えば微妙。

Can't Beat Me
メロディック・メタルコアっぽいビート感がある楽曲だけど、途中でメロディアスになってサビのノーマルvoパートでメロウに落とすのが気持ちいいね。中盤以降で静かなパートをが入ってくるのも好きかな。

元々はただのメタルコアバンドだったんだろうな…。このアルバムでもリフワークやモッシュパートがごく一部で生き残ってたりするし。だが、こうしてメロディを突き詰めていく末にメタルコアとは違うモダンなメタルサウンドを確立したということだろう。まだ中途半端な感は否めないけど、この方向性を追求していけば面白い存在になるポテンシャルは感じるバンドだ。それだけ今風のサウンドをシッカリと実現している。

 

Into the Silence - Silent Circus

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