Internal Revolution/Diecast

アメリカはマサチューセッツ州ボストン出身という、もう出身地だけでMAメタル確定のメタルコア・バンドの2006年発売3rd。
当時、俺が一人で騒ぎまくってたアルバムだ(笑。

MAメタルの直球ど真ん中な音楽性で、KsEやATRが好きなら安心して聴けること間違い無し。というか、KsEほど起伏というか中だるみ感は無いし、ATRほどメロデスに寄っているわけではないので、もっとオーセンティックなヘヴィメタルに近い音楽性を持っている。
voはシャウト系の声だが、KsEのvoほど味は無く、ATRのvoほどパワフルでもない。クリーンの声も決して上手いわけでもない。そう考えると、このバンドで一番ネックになってるのはvoかもしれない。
でも、voはビヨーンを気取ってる風に見えるんだけどな。
Gソロがあるわけではないし…もっともそんなに各楽器がテクニシャンだとも思えないので、純粋に楽曲で勝負しているバンドだ。

全体的にリフがいい。そんなに目を引くようなリフではないけど、奇をてらわない分、耳残りが凄くいいのが特徴。それに乗るメロディも印象的だし、サビのキャッチーさとかもMAメタル勢トップクラス。

 

まず、Fade Awayがアルバム中で一番かな。
イントロの入り方が普通にヘヴィメタルしてて楽しい。
ネガティヴに言えば古臭いリフやメロディなんだけど、ここ2000年代のメタル勢の中にあっては、かえって直球すぎて新鮮に聴こえる。
楽曲全体も、メタルコアというより、普通にヘヴィメタルだ。
でも、一番いいのはサビのメロディアスさだよ。
メロウになるわけじゃないし、テンポダウンもしない。
KsEのように緩急なんてつけずに押し切っちゃうところも潔い。

 

で、そのFade Awayと甲乙つけがたいのがNothing I Could Say
メロディアスさで言えばFade Away以上。
イントロもいいんだが、何よりvoの入り方がすごくいいんだよね。
そこからサビに向かって昇っていくんだけど、サビのちょっとした切なさとキャッチーさが特筆もの。テンポダウンする部分があるにはあるんだが、KsEほどあからさまじゃないのも好きなポイント。

 

王道メタルコア曲の1曲目Internal Revolution
基本的にはこうした曲がバンドの本線なのだろうが、これだけいい曲でも前記2曲に比べたら霞んでしまうんだから恐ろしい…。
もちろん、キャッチーで耳に残ってしまうサビもあり。
2曲目のNever Forgetも王道的なメタルコア曲だ。

 

アルバムラストのThe Coldest Rain
このバンド的なパワーバラード(なのかな、たぶん)。
最初…半分以上は静かに、王道バラード路線で進行していくんだが、曲も中盤を越えた2分40秒過ぎから劇的な展開が待っている。
keyを使ってるんだけど、それがまた欧州的な雰囲気を漂わせてる。

 

2006年といえばKsEもATRも新譜を発売した年だったが、個人主観ではKsEのアルバムよりは間違いなく上で、ATRと双璧だったね。
もうメタルコア系は飽きたよ、とか言わずに聴いとくべきだと思う。
ビックリするくらい、いいリフとメロディが書けるバンドだから。

 

Internal Revolution - Diecast

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