At Daggers Drawn/Sea Of Treachery

米オハイオ出身のメタルコア・バンド、2008年発売1st。

昨年デビューのメタルコア系ではこのバンドが最強だったように思う。

Destroy*3はあれだけ盛り上がってるのに、なぜ盛り上がらない?

これが国内盤あるバンドと無いバンドの差なのか…

 

このバンドの音楽性は、大きく分けると3つの要素を持っている。

1つは重いリフを中心としたデスコアっぽい部分。

高低のデス声を使い分けて、スローパートはハンマーの如き破壊力、ファストパートは斧のような切れ味で襲いかかってくる。ブルータリティという言葉がよく似合う。

2つ目はメロディアスな疾走パート。

August Burns Redあたりの影響は無視出来ないような気はするが、流麗なメロディはヨーロッパ的で、特にドイツやスウェーデンあたりのメロデスの影響が大きいように感じる。

3つ目はクリーンvoを導入したメロディアスなパート。

voの声質によるところも大きいのかもしれないが、ブルータル&ファストなパートとの落差が凄まじい。時にメロウ、また爽やかであったり、とにかくキャッチー。

これらの要素が渾然一体となって、楽曲自体が正に玉手箱状態。

これが1stだというのだから恐ろしい…

 

1曲目の小イントロ後の2曲目Purging Of The Wicked

重めのリフを持ったイントロからThe Black Dahlia Murderばりに爆走。
爆走するパートとは別にメロディアスに疾走するパートもあり。
後半には長めのGソロもあったりする。それがまたエモーショナル♪


3曲目のUnleash The Serpentsでバンドの本領発揮!

いきなり暴虐的な咆哮からスタートして、重いリフのスローパート。
転調してメロディアスに疾走したかと思えば、爆走パートへ変化。
で、サビがクリーンvoの爽やかさ。
たかだか3分半の曲の中で、いろいろなバンドのカラーを見せちゃう。

 

5曲目のThe Eyes Of The Ranger

最初の爆走パートはいかにもハードコアなノリなんだが、疾走パートに変化した途端ヨーロピアン・メタル的なメロディアスなメロディになる。
バンドにしては珍しくシンフォニックなkeyを導入してる。
後半のGソロは『これぞメタル!』ってな感じでカッコイイ。
7曲目のRaise The Bannerもヨーロピアンちっくで笑える。

 

後半もいい曲が目白押しの名盤。
楽曲によってはクリーンvoを導入してない場合もあるので、何が何でもサビはクリーンvoで攻めようってバンドではないのも俺的にはポイント高い。
ハー ドコア系あがりのバンドらしくブレイクダウンのパートを盛り込んでるんだが、このブレイクダウンのつまらないバンドの多い中、このバンドはブレイクダウ ン・パートの使い方が上手いように感じる。それと、スロー・疾走・爆走を上手く使い分けて楽曲の展開が一本調子になってない。

 

メタルコアとメロデスのいいところどりと言える名盤。
初期のAs I Lay Dying、同じく初期のUnearth、August Burns Red、Still Remainsあたりが好きなメタルコア・ファン買って間違いは無い。
もちろんメロデス・ファンにもオススメ。

 

myspace.com - Sea Of Treachery

 

2009.03.28

At Daggers Drawn - Sea of Treachery

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