My Own Private Armageddon/Slowmotion Apocalypse

イタリア出身のデスラッシュ・バンドの2005年発売1st。
オリジナルは2005年に発売されていたが、国内盤は2006年と1年以上も放置された上で、ジャケ絵も差し替えられて発売された。
上のジャケ絵は国内盤で、オリジナルは↓です。

自分が持ってるのはこっちの輸入盤の方。いや、こっちの方がいいだろ。ジャケ絵、危なすぎて差し替えたのかは不明だけど。
ちなみに、国内盤はボートラが何曲か入ってたはず。

去年発売の2ndは、Disarmonia Mundiのエットーレ・リゴッティがプロデュースという、そんなことしてるヒマがあるなら新作を早く作れよと言いたいところだが、このバンドの音楽性は Disarmonia Mundiとは全く似ていない。メロディック・デスラッシュ。直球です。

さて、本作1st。
前述の通り音楽性はまんまデスラッシュだが、ゴリゴリな感じではなくメロディは非常にしっかりしている。スウェディッシュ・デスメタル的な味わいがあるのが特徴(だから2ndはエットーレがプロデュースしたのかな?)。At The Gatesを連想する部分もある。
更にメンバーにkeyがいないので、ツインGを生かしたリフとメロディが楽しめるのもいい。Gソロが導入されているのも、モダン化した現在のメロデス・メタルコアっぽくなくていいんじゃないかと思う。
ゴリゴリではないと言ったが、そこはデスラッシュ。突進する部分も多々あり、ただそれが突進一辺倒ではないのが好感度高し。

一番気に入ったのが4曲目のVote For Extinction。
イントロからのメインリフが何とも言えずにいいんだよね。
デスラッシュ的な突進力もちゃんとフューチャーされていて、それでもゴリゴリなタイプではなく、けっこうメロディアスだ。
YouTubeでライブの隠し撮り?が置いてあったんだが、オリジナルと何ら変わらないところを見ると、テクの裏付けはかなりありそう。

 

6曲目のLast Generation Humans。
気持ちいい突進力のデスラッシュ曲。
最初っから中盤までは突進しまくり。そこからミドルに落ちるパートが何気に好きで、少しずつテンポアップしてく展開もなかなか。
基本的にはこうしたデスラッシュ曲が中心のアルバムだ。
7曲目のFilthも同系統の楽曲で、こちらはGソロあり。

9曲目のThrough The Fleshもかなり好きだ。
突進してる部分のリフが好きだし、中盤以降のミドルに落ちたパートが本人達なりに一本調子にならないように上手く処理したような感じがして、ドカドカと爆走してるのを聴いてる疲れを癒してくれる。
10曲目のThe Art Of Self Blood Drinkingも同系統。

1曲目の小イントロ後の2曲目The Insomniac。
アルバムを象徴するようなデスラッシュ曲。
Gソロが入ってるのも何気にいいと思うよ。

 

何度か書いたと思うけど、自分はあまりデスラッシュが好きじゃないので比較できるようなバンドをあまり知らないです。
そんな自分でも、かなり楽しめたアルバム。
まず、かなりのリフメイカーっぷりを見せつけてくれている。メロディ派の自分でも、おっ!と思うようなカッコいい(かつ、ちょっと変わった)リフがあちこちにちりばめられている。
難点は音質の悪さだろう。この薄っぺらな音質のせいで、突進力がかなり削がれているように思う。それと、似た曲の多いこと。
このあたりの難点は、2ndになってほとんど解消されてる。

このジャケ絵にピンときたら、是非聴いてみて下さい。

 

2008.09.16初出

My Own Private Armageddon - Slowmotion Apocalypse

現在ヘビロテ中!

Twitteやってます!