Enter Annihilation/Descending

ギリシャ出身のデスラッシュ・バンド、2008年発売1st。
ちなみに、国内盤は2009年の2月に発売されました。

さて、このバンドのギタリストであるConstantine
2007年にA New Disease Is Born発表後のNightrageへ加入。そのNightrageを1年経たずに脱退してこのDescendingを立ち上げる。このアルバムのプロデューサーはMystic ProphecyのR.D.Liapakis(vo)。その才能を目の当たりにしたR.D.LiapakisがMystic Prophecyへ勧誘。で、バンドへ加入…と。出身といい加入バンドといい、Gus Gと同じ道を辿ってるな(笑。
もちろん、Gus GとConstantineは面識もあり。ConstantineにESPのギターを勧めてエンドース契約を結ぶ手助けをしたのが他でもないGus Gでもあるわけなんだが。それがNightrage加入前なので、デビューしてない新人同然で契約したんだから相当な才能を認められたんだろう。

そんなConstantineだが、プレイスタイルは意外にもGus Gと似てない(と思うんだが、何度も言ってるようにテクニックに関しては無知なので、『プレイスタイルの印象が似てない』という意味です (;´▽`A``)。
音楽性もNightrageのようなデスラッシュではなく…と言っても、NightrageのGus G在籍時と脱退後では若干音楽性が変わってるんだが、そのどちらの時期のデスラッシュとも共通点は薄い。突進力はあまり感じないので、 Slowmotion Apocalypseに近い部分もあるように思う。
そういう意味では、新世代メロディック・デスメタル勢とか欧州メタルコア勢の音楽性に近いかもしれない。最近だとDestroy*3とか、ね。
確かにギターてんこ盛りのアルバムなんだが、それがConstantineのエゴむき出しってわけではなくて、必要以上に弾きまくってる感じはしない。それでも『カッコいいフレーズ弾くなぁ』と聴き入る部分は多々ある。
Constantineの上手さは看板に偽り無しといったところだろう。

2曲目のHorror Showはバンドの本線とも言える楽曲。
リフでゴリゴリ・ガツガツ押していくデスラッシュらしい楽曲。
結構直球な楽曲なので、昔のスラッシュはこんな感じだったよなぁ、という郷愁に駆られたりもする。Testamentとか思い出したよ。
後半の展開とギターソロへの傾れ込みが大好きだ。

3曲目のPart Of The Gameで趣が思いっきり変化。

全然デスラッシュじゃない。新世代メロデス/メタルコア的楽曲。
リフよりメロディが主体的に目立って疾走してる感じ。
サビなんかクリーンvoを使ってモダンに仕上げちゃってるし。
グロウルもいい声だと思ったが、クリーンもいい声なんだよね。

8曲目のバンド名を冠した楽曲Descending
バンド的には全く本線ではないのに楽曲にバンド名を冠してるあたり、この曲に相当な思い入れや自信があるのか、この方向に進むつもりなのか…
俺的にはこの曲がアルバム中で最強だと感じた。
イントロがピアノで始まるので一瞬『?』が頭の中を駆け巡ったが、本編に入るとメロディック・デスメタルそのまんまの楽曲に変貌する。
久々に叙情メロデスの良曲に出会ったね。
哀愁のメロディを全編で引きずったまま、疾走していくんだよね。
この道を極めて下さい。お願いします <m(_ _)m>

ガリゴリのデスラッシュを期待すると肩すかしを食うが、メロデス/メタルコア好きにはドンと来いな内容だ。デスラッシュ初心者にも最適な1枚。
At The Gates、The Duskfallあたりが好きな人にもオススメだ。

myspace.com - Descending

 

2009.04.14初出

 

Enter Annihilation - Descending

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