Eternal Winter's Prophecy/Catamenia

フィンランド出身、それほど邪悪でも凶暴でもない聴きやすい系メロディック・ブラックメタル・バンドの2000年発売3rd。
毎度のことながら、音楽性ではどこらへんがブラックメタルなのか分からず、普通に聴いてる分にはメロデスと思えなくもない。
そういえば、これもメロブラだったなぁ、と思い出したくらい。
ハッキリ言ってどのアルバムを買ってもハズレが無いほどのバンドであるのだが、その中でもアルバム単位で見ればコレかと。
楽曲単位ならFreezing Winds Of Northなんだが。

前述したように、ブラックメタルと言われてイメージする音楽とはちょっとばかし違って、アグレッシブではあるもののブルータルかと言われるとそうでもなく、疾走はするものの鬼ブラストかますとかそんなこともない。voくらいはメロブラ風ではあるけれど。
この耳障りな金切り系のvoはあまり好きではない。しかし、寒々としたメロディを伴って疾走する楽曲でそれも忘れられる。
あえて言うなら、初期のNortherに近いように感じる部分もある。

1曲目のGates Of Anubis。
このメタリックな楽曲を1曲目に持ってきたのは大正解だと思う。
Catameniaの何たるかを如実に示す楽曲だと思うし。

3曲目Blackmension。
イントロなんか特にだけど、vo以外は普通にメロディック・メタルかと思うほどきれいにまとまっている楽曲。こういうの好き♡

4曲目Kingdom Of Legions。
キラキラ系のkeyがイイ。楽曲もブラックメタル系にしては大人しく疾走してていいんだが、サビにインパクトが無いのは痛い。
メランコリック系のメロディは好きなんだけどね。

7曲目のDawn Of The Chosen Worldが最高かな。
最初は大人しめにスタートして、そこから疾走パートへ突入。ブラストも使ってみたりするものの、大筋は正統派メタル方面。
後半のテンポダウンのパート以降の展開が好きです。

疾走は闇雲突進系ではなく、楽曲の構成は緩やかに流れるメロディと疾走するリズム隊がバランスよくまとまっていますね。
ブラスト使ってはいるものの、それ以外のパートは普通にメロディック・メタルだったりするし、voが金切り声なのは好き嫌いが分かれるとしても、Northerの1st辺りが好きだった人は好物でしょう。
ただ、全体的にサビにフックがない。これは痛い。1stではかなりドラマチックなメロブラを展開していたのに惜しいな。