UKブラックプール出身、2010年発売のたぶん1st(他に発売している形跡がないので)。
かなり情報が少ないバンドで、Facebookページは整備されてないし、myspaceは2011年の秋から更新が停止してるみたいだし(でもライブ活動はしている)、そもそもアマチュアみたいでレーベルとの契約は無く自主制作盤のようだし。CDは見当たらなくて、AmazonとiTunesでダウンロード販売されているのみ。だから、ほとんど誰も知らない(笑。今のところメディア的な活動はTwitterくらい(たまに呟くのみだけど)。一応、バンド自体は2007年に結成したみたい。現在までライブ活動主体っぽい。
音楽性はメタルコア…というよりも、新世代型のモダンメロデスをベースとしたもの。メロデスと聞くとちょっと敬遠しちゃう人もいるかもしれないが、音的にはかなりマイルドなもので、別にブラストしまくって爆走するわけじゃないし、ミドルテンポの楽曲が主体とは言っても重い路線を狙ってるわけでもない。じゃあ、何がメロデス的なのかというと、そのリフワークとかメロディですかね。北欧、特にスウェディッシュなメロデスっぽいかな。アルバム全曲がそういう路線ってわけでもないけど。
グロウルはデス声っぽい低音で、クリーンvoは中音域が特徴。
新世代型のモダンメロデス勢と言えばサビのクリーンvoなんだけど、このバンドの場合はクリーンvoの比率がメチャメチャ高い。ほとんどクリーンで、一部デス声。そんな感じ。
じゃあ、ちょっとハードなメロディック・メタルじゃん! …正にそのとおり(笑
全体的に哀愁味というか物悲しい雰囲気を湛えたメロディが持ち味のバンドで、特にクリーンvoの声質と相俟って、これが実に俺の中の琴線を刺激してくるわけだ。
2曲目の"Deprogression"
イントロからサビに至るまではモダンメロデスっぽく進行するのに、サビで一変。こういう哀愁味のあるサビがこのバンドの持ち味ですから、これはまさにバンドを象徴する楽曲。
3曲目の"Becoming The Enemy"
けっこうストレートなメロディックメタル楽曲。軽く疾走して、ブリッジからサビにかけて憂いのあるヴォーカルメロディを聴かせます。ほぼ全部クリーンvoで歌ってる。
ちなみに、7曲目の"A Way Out"も全く同系統の楽曲。
アルバムでは6曲目の"What Happens In Vegas"を激しくプッシュしますね。
イントロはインダストリアルっぽいですけど、本編に入れば憂いを帯びたちょっと疾走系のメロディック・メタル。クリーンvoがメイン…というより、デス声なんて気持ち程度しか使ってません。サビのメロディが秀逸。曲はメタルコアでもメロデスでもないです。
なんですか、このメロディセンスの高さは!?
テイストの似たアーティストと言えば、最近だと元Sonic Syndicate組が結成したThe Unguidedですかね。他にはVanisherとか。方向性というか雰囲気で言えばカナダのゴシック的メロデスバンドのOdiumももう少しマイルドにした感じとも言えるかな。
個人的にはかなりツボに入ったバンドです。
哀愁系モダンメロデスが好みの人はぜひ聴いてみてくださいね。
ちなみに、もしかしたら今年に新譜が発表されるかもしれないようで、新曲が何曲かアップされていますけど、これがどれもなかなかのRavenface節を聴かせてくれる良曲でしたよ。