スペイン出身のモダン・メタルバンド、2012年リリースの1stフル。
Disarmonia MundiのEttore Rigotti率いるCoroner Records所属のバンドです。
本人達の自称はモダン・メタルらしいですが、これは何と言えばいいんでしょうか?
パワメタとかメロスピでは全くないのは分かりますが、メロディック・メタルの一種とでも言えばいいのかな? 個人的に思うのは、デス声を使わないモダン・メロデスのような気がする(なんじゃそりゃ?)。
適度なアグレッシブさと、十分なメロディアスさと、ほのかなメランコリーが同居。
基本はメロディック・メタルのような気はします。ただ、どこかメロデス由来じゃないかと思えるリフワークとか突進力があったり、クサメロまではいかないけどメランコリーは十分に備えていて、それはゴシック・メタルから吸収したものではないかと感じる部分もある。スペインで言えば、Laments Of Silenceといいこういうありそうでなかった音楽性のバンドが多い。まぁ、Laments Of Silenceはメロデスだけどさ。
メンバーは5人だけど、どういう構成なのかは分からない。情報が少なすぎる。たぶん、ギター2本のオーソドックスな構成だとは思うけど。楽曲はツインギター編成を考慮して作られている感じなので。
"Tail Nailed Fish"
デス声を使わないモダン・メロデスというような楽曲。こういうのに弱い。サビメロが少し弱いのが残念なポイントだけど、バンドとしての方向性は伝わるかな。若干の湿っぽさが何とも言えない。
"The Patient"
ヤバイよ、この曲!
メロディック・メタル化したAmorphisかと思った。まぁ、実際は聴いてみるとそこまでクサくはないけど、アルバムを通して感じる適度なメランコリックさが絶妙。バンドの代表曲に成り得る良作だと思う。
おそらくやりたい事はRavenfaceと同じなんだと思う。Ravenfaceはデス声をフューチャーしてるけど、明らかにノーマルvo主体。若干のメランコリーを帯びたメロディック・メタルに微かなメロデス風味。
まだまだ弱い部分は多々あるけど、Coroner Recordsはダイヤの原石を手に入れたかもしれない。