イタリア出身のフォーク風味というか民謡パワーメタル・バンドElvenkingが2006年に発表した3rd。
奇をてらったのか、はたまたフォークやトラッド、民謡に強い思い入れがあって導入したのは定かではないが、何故にこんなに格好良くなるんだというくらい楽曲の出来はいい。
そうそう、フォーク風味メタルと言ってもKorpiklaaniのようなグダグダ系酒場の酔っぱらい親父メタルとは違います。フォークとか民謡とかの要素はとりあえず頭から抜いても、なかなかここまでカッコいいパワーメタルには出会えません。民族系楽器のフィドルなのか、異様に格好良く違和感無く楽曲に溶け込んでいてポイントも高いです。
自分的2006年度のBest5には入ったアルバム。
1曲目のTrows Kindからすでにヤバイ。
疾走感もパワーもあっていい感じだし、楽曲と一緒にフィドルが疾走してるのもポイント高いだろう。
サビのキャッチーさ加減も覚えやすくていい。
後半のギター・ソロ~フィドル・ソロの流れもいいぞ。
2曲目のSwallowtailはフィドルからスタート。
パワフルな楽曲のバックでフィドルが暴れてる。
聞き所は中間部のギターとフィドルの絡み。
7曲目のDevil's Carriageもかなりパワフル。
イントロから力強く疾走、サビから一気に引いて静かに転調、そこから再び盛り上がっていく展開がカッコいい。
9曲目のRouse Your Dream。
イントロの悲し気なピアノの旋律でバラードなのかと思わせてパワフルなリフが溢れ出てくる。そこからのメジャーキーのAメロ、サビに移るといきなり物悲しいメロディへ転調する展開。
かなりインパクトのある楽曲。
アルバム中2番目に好きな曲ですね。
で、アルバム中最高の楽曲が10曲目Neverending Nights。
強靭なリフのバックで流れるフィドルの音色。
このイントロ、凄まじくカッコいい。
voインの仕方も好きだし、かなり穏やなAメロから盛り上がっていくBメロへの流れもいい。
ブリッジ~サビへの流れもいいんだが、特に2回目のサビ(Gソロの前)『Now that I see, never it hides, the neverending nights』と歌われる部分が感動的で絶妙に素敵だ。
7分クラスの長い曲なんだが、全然長さを感じさせない。
後半の展開もまた素晴らしい!
シンフォニック系のパワーメタルが好きな人は是非聴いてほしい名盤だと言えるし、そうでなくとも体験して損なしです。
HelloweenやBlind Guardianなんかが好きな人にオススメ。