Fallen/For My Pain

フィンランド出身のゴシックメタル・バンド、2003年発売の1st。
元KalmahやEternal Tears Of SorrowのメンバーにNightwishのKeyを加えた、いわゆるスーパーバンド。このメンバーで知名度が低い上、日本盤も出ていないのは一体どういうことなのかと。
いっそのこと、Spinefarm所属のバンドは全て国内盤発売しろよ。有力なバンドを探す手間は省けるし、それの方が確実。

音楽性は、EToSともKalmahとも、さらにNightwishとも若干違って、ゴシカルなメタルになっています。しかし、いわゆる絶望系ゴシック・ メタルではありません。メタルの色合いを濃く残したあたり、後期SentencedやDarkseedに近いのではないかと思います。
それでも、悲壮感というか哀愁感は大量に撒き散らされています。
あぁ、ノーザン・メランコリック・メタルというやつですね。
国内盤出してたらヒットしてただろうに、惜しいな。

基本的に、親しみやすいゴシック・メタルです。
ゴシック系で親しみやすいのが正しいのかどうかは別として。

個人的に最強だったのが9曲目のAutumn Harmony
イントロからして、絶好調のSentenced状態。
何よりサビメロでの泣かせ方がハンパじゃない。
涙、滝のように流れます。涙で溺死できます。
決して絶望的ではないけど、キャッチーさと悲壮感が絶妙の配合。
惜しいのはvo。これをヴィレ・レイヒアラが歌ってたらなぁ。
世紀の名曲として歴史に残ってたかもしれない。
ちなみに、Gソロの泣き加減もポイントです。

とかくゴシック系は抑揚の無さで避けてしまったり、楽曲の幅が狭いために似たり寄ったりの内容になりがちではあります。このバンドにしてもそれが完全に解消されてるとは言い難いです。
ただし、そんな中でも悲壮感を漂わせながらもメタル寄りにシフトさせ楽曲の盛り上がりを演出したのが成功してるかと思う。

Sentencedに激しくLoveな方にオススメです。
…まぁ、俺のことだがな。