本気のメロデス名曲10選

メロディック・デスメタル、通称"メロデス"と呼ばれる音楽。

少し前からのことですが、メロデスというジャンルも新世代型やモダン・メロデス勢が主流になってきているのはまだしも、メタルコアと言っていいようなビート型の音楽性やブレイクダウンを導入したバンドが多くなってきて、メロデスというジャンルも衰退しているような気がします。

まぁ、仕方ないですけどね。元々、ニッチな市場向けの音楽でしたから(笑

それでも、ここ最近に至るまで良作はそれなりに登場してきているわけです。

In Flamesはすでにメロデスとは呼べませんが、Dark TranquillityやDisarmonia Mundiといったベテランあたりはコンスタントに良作を発表しているし、新人組の中にも「これは!」と思うような良質なバンドも存在しています。ただ、レコード会社もメタルコア/スクリーモ勢にシフトしているのか、なかなか表舞台に出てこれないのが現状のようですね。悲しいですけど…

 

そこで今回の企画は、本気でメロデスの名曲を選曲してみようかと思いました。

本気とは言っても、そこは当サイトで紹介する慣例として…

超有名どころのバンドは全て除外します!(笑

だってさ、今更Embody The InvisibleとかThe Treason Wallなんかを紹介してどうしようっていうのさ?すでに歴史的名曲すぎちゃって、語り尽くされすぎてるわけですよ。

それに、そういう曲を調べるなら他のサイトの方がいいです(爆

 

 

Constant/Immortal Souls

フィンランド出身のバンドで、2007年発売3rd"Wintereich"に収録されている。

バンドの音楽性はメロデスを辞める前のIn Flamesタイプであるが、シンセは使わずに絶えずギターを弾きまくってる。この曲もイントロからIn Flamesの中期ばりにギター大活躍。フォロワーと言われればそれまでだが、楽曲のレベルは相当高いので十分に楽しめると思う。

まぁ、本家はすでにメロデス引退してますからね。看板継いだって感じでしょうか。

 

Poisoned Minds, Shattered Hearts/Dawn Of Tears

スペインのバンドで、2007年発表のアルバム"Descent"に収録。

イントロがモロにIn Flamesだが、楽曲の本編は直球なメロデス。とにかく殺傷力激高のイントロがこの曲の最大のポイント。曲の魅力の7割はイントロと言っていい(笑。中盤あたりに女性ヴォーカルのパートも入れたり、曲に緩急をつけたりしていることでドラマチックな展開を演出しているが、イントロのインパクトが強すぎる。かなり期待していたバンドだが、この次のミニアルバムが…

ちなみに、この"Descent"とその次のミニアルバム、両方共公式のホームページでダウンロード可能という超太っ腹バンド! さっそく"Descent"だけでもDLするべし!

公式HPはこちら → Dawn Of Tears

 

Pearls Before Swine/Woe Of Tyrants

米オハイオ出身、2009年発売2nd"Kingdom Of Might"収録の楽曲。

メロデスというかデスコアなんだが、すごくメロディが立っているのでメロデスということにしておきたいバンドだ。イントロからヴァイキング系を思わせる勇壮さ。その後もバトルメタルっぽいメロディにデスvoを絡めて疾走。これでも十分にカッコイイのだが、本当の聴きどころは後半に訪れるギターソロからエンディングに至る展開。凄まじくギター弾きまくりでイイ!

 

Metamorphosis/The Breathing Process

マサチューセッツ出身のバンドで、楽曲は2010年の"Odyssey (un) Dead"に収録。

メタルコアじゃないんだよね、これが。メロデスというかアトモスフィックなシンフォ/メロブラというか、いやマジですげぇ。アルバムは基本的にほぼメロデス状態だが、若干のメタルコアっぽさもあるという感じなのに、この曲だけが何を思ったかシンフォメロブラ化。わけわからん…

 

The Killjoy/Insomnium

フィンランドではメジャーで、楽曲は2006年の3rd"Above The Weeping World"に収録。

音楽性はOmnium Gatherumに激似で、その後本当にそのバンドのギタリストが加入(掛け持ちだが)。そんなわけなので、疾走はするが爆走ではないメロデスをやっている。この曲は個人的にバンドの代表曲。若干のメランコリーを含んだメロディが実に素晴らしい1曲。

 

Cannons At Dawn/In Dread Response

ニュージーランド(!)出身、2008年発表1stフル"From The Oceanic Graves"収録。

NZ出身とかバカにしちゃいけません!前のめり突っ走り系メロデスの良作ですよ。シンフォニックな要素もクリーンvoも全く無くて、とにかく男らしく直球一本勝負。ギターは常にメロディを弾きまくりで、ドラムは手数の多さが目立つ。デスvoをそれなりに悪くない。すごいよ!

 

Restart Your Mind/Laments Of Silence

スペイン出身、2010年発売の1stフル"Restart Your Mind"収録。

アルバムのタイトルトラックでありリーダートラックだけあって気合の入り方が違う!イントロのハイテンション疾走っぷりがたまらないです。本編はそれほど疾走しているわけではないですが、シアトリカルなシンセがいい味出してるのと、中盤から後半の展開が好き。

 

Scenes Of A Tragedy/Renascent

フィンランド出身、2005年発売1st"Through Darkness"収録。

シンフォメロブラ系の壮大で大仰な楽曲が持ち味のバンドで、この曲はまさにそれ。シンセの音色でピンときた方、正解です。Divinefireのメンバーが在籍していたこともあるみたいで、音楽性の表現はDivinefireのデス声版。Divinefireよりはアグレッシブですけど。


Dormant Slaves Resurrection/Neptune

イタリア出身で、楽曲は2008年の1stフル"Acts Of Supremacy"に収録。

プロディースはDisarmonia MundiのEttore Rigottiです。音楽性はDisarmonia Mundiっぽいところもあるがもう少しモダンメロデス方向に振った感じなので、あそこまでハイテンションってわけではない。一部クリーンvoを使ったパートもある。

 

Versus/Within The Ruins

マサチューセッツ産、2010年発売の2nd"Invade"収録。

最後の10曲目は反則気味のこの曲。テクニカル系のデスコアと言えばいいんでしょうか?一部モッシュパートも含むが、このクサいメロディはメロデス由来と思いたい。変則的なリフやリズムにシュレッドギターを絡ませ、展開が二転三転と先が読めない。Meshuggahほど変態的ではないが、この系統ではプログレ感とメロディの構築は抜群に上手いと思う。

それにしても、ライブでこのノリについていくのは至難の業だろうなぁ。

 

 

さて、こうしてメロデスの(メジャー以外の)名曲10選を紹介したわけですが、まぁ"名曲"とは言い過ぎかもしれないですね(笑。それでも、良曲であることは間違いないです。

今回は、メロデスの中でも出来る限りクリーンvoを使わないバンドや曲から選曲したので、ちょっと古臭いかな?という曲がほとんどです。新世代系やモダンメロデス勢はメタルコアやデスコアとの境界が曖昧になっていて、"メロデス"と呼んでいいのか迷うバンドが多いです。

他にも選びたい曲はあったけれど、上記のようにクリーンvoを使いすぎていたり、ゴシック的な要素が強すぎたり、曲調がメタルコア方面やメロスピ・メロパワ方面だったりしたのもあって、そうした曲は選曲から外しました。メロデスっぽさが前面に立ってるバンド優先ということで。

 

でわ、また次回の企画をお楽しみに♪

 

2012.3.18

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